2023/05/02 18:25

【過去ブログ】2014年10月10日のブログ


こんばんは。

本日はLEXUS NX200tのリアアンダースポイラーの進捗状況をブログにします。

かなり長い内容となりますが、写真から少しでもデザインが気に入っていただけたら、文章までじっくり読んでいただけると幸いです。

デザインを決めるまでの経緯や意味を詳しくご説明し、できるだけ多くの方へ拘りをお伝えできればと思います。


まずは、車全体として純正ボディで思った事から。

毎回の事なのですが、フロントは手を加えなくても飽きるまでこのまま乗っていられるほど格好良いです。

自分も細かい部分以外は全体像として文句なしかと思いますので、フロントリップスポイラーなど今回は見送る事にしました。

(飽きてきたら作るかもしれません)

普通に考え、特に詳しくご説明する事も無いので、フロントはスルーします。

次に側面ですが、一番ビックリするのは画像の通りドアノブ上部のラインが運転席周辺から跳ね上がっているライン。

思い切った事をするな〜と第一印象です。

最近のレクサスのプレスラインは「よくそこで全体がまとまるな〜」と感じる事が多いです。

デザイナーさんの意向と形にする方の戦いが伺えます。

次に後部座席ドア下のデザイン。

これも驚くプレスラインですが、この形状によってリアへの張り出し感がもちろん出る訳ですから、フロントのインパクトに負けない「シンプルでスッキリしたドアだが、迫力がある」という見え方になるのだと思います。

他車種でここまで強調したドアは無いのではないでしょうか。

格好良いと思います。

サイドステップもその流れでデザインされていますが、樹脂であるために存在感がありませんので、ボディ同色で生かしていきたいと思っております。

次にさらに後ろへ。

オーバーフェンダーが樹脂であるので残念ですが、こちらも塗装で対応するとして、そのフェンダー上のプレスライン。

オーバーフェンダーがあるにも関わらずプレスラインを入れてワイドに見せて複雑にしていますよね。

そのプレスラインの下、樹脂フェンダーとの間にも段付きにしています。

かなり複雑なデザインで拘っているのですが、その存在感をリアゲートとリアテールが打ち消しているように思えます。

本当は凄くワイドなNX200tなのに、真後ろから見た時にワイドに見えないと感じました。

テールレンズからの真下に伸びるラインなど、エッジを効かせたプレスラインとなっており、凄く視覚効果の高いラインだと思うのですが、やはり真後ろからの眺めで存在感が足りないと感じますね。


リアゲートのプレスラインはレクサスをイメージするフロントとの相性を考えてのデザインだと思います。

レクサス特有のプレスラインではないでしょうか。

もっとエッジを効かせたらどんなイメージになるのか興味深いところです。

そんなフロントからの流れでリアとなりますが、すべてを樹脂のアンダースポイラーが台無しにしていると感じます。

ISとは違いこのプレスラインなど必要な部分であると思うのですが、やはりフロントのイメージのままリアに回り込んだ時、ギャップが大きいと思います。

前からNX200tが来て、通り過ぎた後に振り返ったと想像してください。

側面のプレスラインなど直視しなくても全体のイメージでリアへ跳ね上がったデザインで「お!!」と思うかと思うのですが、リアビューがこれでは期待はずれとならないでしょうか?

異形マフラーも目に入らない感じがします。



ここまでが純正ということで、この内容からフロントに負けないレクサスらしいリアビューを作ります。

まず、フェンダーアーチ下に位置するリアアンダースポイラーの両先端ですが、純正よりも外方向へワイドにします。

これは単にボリュームを持たせたいためでは無く、回り込んだ面のデザインに関係するものです。

両脇を思いっきり立ち上げさせるデザインにするために、その立ち上がりのラインから両端が純正よりもワイドな位置にいなければ違和感が出るために、エンド部の最終地点をズラしています。

どの角度から見ても違和感がないように何もないところへ外にラインがズレてバランスが取れたという事です。

また、合わせて純正マフラーの側面が純正ではかなり見えた位置にあるのですが、ほとんど隠す位置まで下げています。

真後ろからのデザイン性もあるのですが、見え過ぎているために格好悪く見えると判断し、隠す方向で一番下のラインを決めました。

結果的にボリュームが出た全体となります。

次に側面から正面左右ですが、ここが今回のポイントです。

思いっきりエッジを効かせて立ち上がらせ、奥行きが出るようデザインしました。

このラインの流れが一番苦労したところであり、難しい部分ですが、見事に仕上がっています。

美しいラインを後ほど画像UPします。

また、この立ち上がりの先端まで、どの位置から立ち上がりが始まりどの角度で立ち上がっていくかも重要な部分です。

なだらかに立ち上がるのか、急激に立ち上がるのか。

その立ち上がり方、立ち上がっていく時の角度、無数に方法があります。

いかにエッジが効いた状態になるかも重要ですが、ここで全体のイメージとして似合っているか、フロントやサイドとの相性が良いかが重要になります。

社外とはいえ、純正で使われているプレスラインと相性が良くなければ違和感が出ると思います。

「あ!社外ね。」 では無く、「NX200tに特別なグレードがあるんだ」「F-SPORTって格好良いね!!」と言われるような馴染むデザイン、レクサスらしさがシンクデザインとしてイメージする部分です。

そんな思いから立ち上がる始点・角度・終点が決まっています。

次に「視覚効果」として、ラインが少し内側方向へ上がっている事が確認できるかと思います。

言われなければ気が付かないかと思うのですが、これを水平にすると水平なのに内側へ垂れて見ます。

全体として見た場合に「強さ」が失われる部分です。

カチッと強調してワイドに見せるには、このように微妙なラインが重要であり、これにより印象が大きく変わります。

説明しなければ気が付いてもらえない部分ですよね。

すべての始点に意味があり、すべてのラインが喧嘩しないよう調和しなければバランス良く見えないという事です。